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第183回 年末日誌12.23 生もの

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〝サカムケア〟続報。いい感じなんですけど、ちょうどセメンダインが指にくっついたときみたいな感じで、しばらくすると薄皮化してめくれてきます。だから、外出のときなどは携帯したほうがいいかも。けっこう厚塗り or 重ね塗りもいいかも。あと、塗るとき一瞬しみると注意書きに書いてありますが、かなり長いことしみて痛い。私の傷が深いからかなあ。←と書いたのはきのうで、だいぶしみなくなってきた。なんでんかんでんこまめなケアですね。
 さて、22日はサラ・ケイン作・川口智子演出『浄化。』を観てきました。私はサラ・ケインという劇作家については何も知らず、このお芝居を観に行くので少し調べてみたのですが、5本の戯曲を残し、1999年に28歳の若さで自殺しています。重度の鬱病だったようです。
 でまあ、そういう人が明るくの能天気な芝居を書くはずもなく、『浄化。』(原題は “Cleansed”)のWiki の解説でも、「設定は大学だがむしろ拷問室か強制収容所のように機能し」だし、そもそもロラン・バルトの「人を愛するのはアウシュビッツに入るようなもの」という言葉を読んで、書き始めたそうで、上演場所は寒い倉庫だし、内面外面ともにそういうラインを想定してあったかく着込んで出かけてきました。
 で、まず倉庫は寒い問題ですが、何ヶ所かにストーブが設置されていて、ちょうどそのストーブのそばに座れたので、いい感じにあったかでした。さらに、倉庫という空間自体がおもしろい。壁の一面に沿って三段の雛壇状の客席が設えられていて、つまり、ほとんどの観客は演者を見下ろす位置から芝居を見ることになります。最前列の観客からは演者は文字通り手を伸ばせば届く距離、両者を隔てるものは何もありません。そして観客から見て正面奥には扉がふたつ並んでいて、左側の扉はあいており、その向こうにもまたがらんとした空間が広がっているのが見えます。さあ、この場所で何が起こるのかな、ワクワク。
 と、臙脂色の素敵なスーツを着た男性が両手に持ったアメリカン・クラッカー状のもので巧みにリズムを取りながら、するすると舞台正面中央に出てきました。
「みなさん、本日はようこそ……云々」と意外やご挨拶めいたものがあり、
「では、一曲歌います」げげ、さらに意外な展開!
 で歌いだしたのが、なんと、ホーミー!
 びっくりーーー! 初めて聞いたよ、生ホーミー。しかも、目と鼻の先で。
 で、その後舞台上では同時多発的にサディスティックだったりエロティックだったりコミカルだったりが巻き起こり、どこを見てたらいいのかキョロキョロのうちにも、トランペットの伴奏(これもホーミーの人。芸達者!)で女の子がジャズ仕立てのビートルズの “Things We Said Today”(選曲シブし。)を歌ったり。
 で、とにかく私はこの大元であるサラ・ケインの戯曲が読みたくなって、またポチッとしてしまいましたとさ。ちなみに今回の公演はショウケースで5月に本公演があるそうなので、そちらもぜひ観たいなと。
 観劇は歌舞伎を除けば友人が翻訳を担当した柄本明主演の『エンドゲーム』以来だと思うし、音楽のライヴもずいぶん行っていない。やっぱり目の前に生身の人間が出てきて何かをする、それを見る、その同じ空間にいる、そういうことって、そういう生ものって、大事だなと。盆踊りでもいいんだけど。(と、なんでそこへ行く私?)あっ、あと高山講義が生ものだなあ。

 また、あさって。(くらいかな。)

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コメント (2)

be.:

[Things we said today]は邦題が「今日の誓い」だったと思う。ヒット曲ではないけど評判の高い曲だったよね。確か「A hard day's night」のシングルのB面だった。アコースティックギターの力強いイントロが印象的。
歌舞伎も見に行ってないな。

hiroki:

ビートルズの邦題もスゴいの目白押しだね。

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